確定申告に使う寄付金受領証明書が届かないときは、決済が済んでいるかを確かめたうえで、寄付先の自治体に連絡します。楽天ふるさと納税のよくある質問も、届かないときの問い合わせ先は寄付先の自治体としています。ポータルで電子の「寄附金控除に関する証明書」が出せる寄付なら、そちらで代えることもできます。
ワンストップ特例だけの人は、申告に証明書を出さなくていい
まず自分に必要かどうかを分けます。確定申告をせず、ワンストップ特例の申請書を自治体に出して済ませるなら、受領証明書を税務署に出す場面はありません。
ただし、証明書がまったく送られてこないわけではありません。楽天のよくある質問によると、税金控除に必要な書類として「寄附金受領証明書」と「ワンストップ特例申請書」の両方が、注文者情報の住所に送られます。「確定申告はしないのに届いた」と慌てる必要はなく、そのまま保管しておけば十分です。
保管が要る理由は、年の途中で事情が変わることです。医療費控除や住宅ローン控除の初年度などで確定申告をすると、出していたワンストップ特例は無効になり、全額を確定申告で申告し直すことになります。ワンストップ後の確定申告で控除が消える?に書いたとおりで、このとき受領証明書か、後述の年間証明書が要ります。陸前高田市も、ワンストップを使っていても医療費控除などで確定申告するなら受領証明書が必要になるので、処分や紛失をしないでほしいと案内しています(陸前高田市)。
6自治体以上に寄付した、副業で住民税の申告が要るなど、最初から確定申告に回る人の流れはふるさと納税の確定申告の完全ガイドにまとめています。
届くまでは、返礼品より後になることもある
楽天ふるさと納税のよくある質問は、受領証明書とワンストップ特例申請書は注文者情報の住所に送られ、時期は自治体のページで確認するか、自治体に直接聞くよう案内しています。返礼品より後に送られる場合もあります。返礼品の送り先を別の住所にしていても、証明書は注文者情報の住所に届きます。
では何日待てばいいのか。公的な機関が決めた日数は、確認できた範囲では見つかりませんでした。自治体の案内で見つけた例は次のとおりです。
| 自治体 |
案内の内容 |
| 神戸市 |
寄附受納書は寄附日から概ね2週間後に届く。大型連休中は遅れることがある |
神戸市の案内は寄附受納書(受領証明書にあたる書類)についてで、大型連休として、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始を挙げています(神戸市のよくある質問)。1つの市の例なので、全国の基準ではありません。
実際は、寄付先のページに送付時期の目安が書かれていることが多いので、それを基準にします。目安が見つからなければ、寄付から1か月たっても届かないあたりを、問い合わせる線にするのが無理のないところです。これは私の目安で、公的な基準ではありません。11〜12月は申し込みが集中し、返礼品の発送も遅れやすい時期です。年末の寄付は、年明けの1月に入ってからでも遅くないと考えて構いません。
問い合わせの前に、3つ確かめる
自治体に連絡する前に、手元で次の3つを見ます。
- 楽天からの注文確認メールがあり、決済が完了している(銀行振込やコンビニ払いは入金前のままになっていないか)
- 寄付のときの住所が、いま住んでいる住所と合っている
- 郵便受けや家族の手元に、自治体名の封筒が残っていないか
2つ目は引っ越した人に多い失敗です。証明書は寄付のとき入力した住所に送られるので、旧住所のままだと届きません。引っ越しの前後に寄付した人は、引っ越し時のふるさと納税の住所変更も見てください。返礼品が届かない場合の見分け方は、楽天ふるさと納税はいつ届く?にまとめたので、この記事では証明書に絞ります。
自分の寄付の一覧を確かめるには、楽天なら寄付履歴一覧を開きます。寄付先の自治体名、寄付日、金額が並ぶので、自治体への問い合わせにそのまま使えます。
問い合わせの伝え方
連絡先は、寄付先の自治体のページに載っている問い合わせ先です。楽天のよくある質問も、届かない場合は寄付先自治体のページにある問い合わせ先に連絡するよう案内しています。電話がつながる時間は平日の日中に限られる自治体が多く、メールやフォームがあれば、そちらに状況を書いておくと折り返しを待つ間も無駄になりません。
伝える内容は、寄附者の氏名とフリガナ、寄附日、寄附番号、書類の送り先です。福井市の再発行の案内がこの形で、寄附番号は20から始まる12桁の番号などと説明されています。楽天のマイページに寄附受付番号が出ているので、控えておきます。
紛失したら、再発行を頼む
なくした場合も窓口は同じで、寄付先の自治体です。確認できた3市の案内は、扱いも日数も違いました。
| 自治体 |
再発行の可否 |
かかる日数 |
| 福井市 |
できる |
2〜3週間 |
| 川崎市 |
できる |
約2週間 |
| 陸前高田市 |
基本は再発行しない。紛失・入力誤りなどやむを得ない場合に限る |
受理後1週間程度 |
出典は各市の公式ページです(福井市、川崎市、陸前高田市)。3市の例なので、あなたの寄付先が同じとは限りません。
陸前高田市は、返信用封筒(切手貼り)と、氏名・住所・寄附年月日・金額・寄附番号・再発行の理由を書いた申請書を郵送する形です。誤送信のおそれがあるため、データでは送らないとしています。再発行も窓口も自治体次第なので、まず寄付先のページを見て、書いてなければ電話かメールで聞きます。
日数が2〜3週間かかる自治体があることは、見逃せません。申告の直前になって気づくと間に合わなくなるので、紛失に気づいた時点で連絡するのが得策です。
ポータルの年間証明書で代えられる場合がある
紛失や遅れで困ったときの2つ目の手が、ポータルが発行する「寄附金控除に関する証明書」です。国税庁は、寄附金控除を受けるには寄附先から受けた受領証を確定申告書に添付するか提示する必要があるとしたうえで、令和3年分以降のふるさと納税については、国税庁長官が指定した特定事業者の「寄附金控除に関する証明書」を代わりに添付できるとしています(国税庁 No.1150)。証明書には年間の寄附金額が書かれています。
楽天の案内で確認できたことを整理します。
- 寄付した年の翌年1月上旬から取得できる。年内に寄付した分も、翌年1月になれば取れる
- 過去分は最大5年さかのぼって取得できる(2020年以前の寄付分は対象外)
- 取得の目安期限は、寄付した翌年の3月15日ごろ
- 対象は楽天会員としての寄付だけ。非会員や未ログインでの寄付は含まれず、退会すると取れなくなる
- 紙での発行や郵送には対応していない
以上は楽天の証明書データの取得手順の記載です。取得方法は、マイナンバーカードを使うマイナポータル連携と、証明書データ(XMLファイル)のダウンロードの2つがあります。
つまり楽天経由の寄付で受領証明書が届かない、あるいはなくしたなら、翌年1月になってから年間証明書を取り直せば、再発行を待たずに済む場合があります。国税庁も、電子で出すときはXML形式のファイルで行う必要があり、PDF形式は認められないとしています(国税庁「寄附金控除に関する証明書」)。印刷して書面で出す人は、国税庁のQRコード付証明書等作成システムでPDFにする手順が楽天の案内にあります。
代えられないのは、どんなときか
年間証明書はポータルごとに出ます。楽天の証明書には楽天経由の寄付しか入っていません。自治体へ直接した寄付や、別のポータルで寄付した分は、そのポータルの証明書か、自治体の受領証明書が別に要ります。
もう1点、年間証明書を使う場合も、寄付の取りこぼしと二重入力には注意が要ります。XMLを読み込んだ寄付を、手元の紙を見てもう一度入力すると二重になります。送信前に寄付の一覧と照合する手順は、完全ガイドに載せました。
申告に間に合わないと感じたら
2027年の申告期間は2月16日〜3月15日です。ただし、払いすぎた税金を戻してもらう還付申告なら、国税庁によれば確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出できます(国税庁 No.2030)。ふるさと納税の寄附金控除だけを受けたい会社員は、この還付申告にあたることが多く、証明書の到着が3月15日にずれ込んでも、その場で終わりとはなりません。
とはいえ、期限内に出す前提で動くほうが安全です。理由は、証明書がそろわないうちに期限を過ぎる人は、控除を取りこぼしたまま気づきにくいからです。判断の分かれ目は次のとおりです。
- 紙の受領証明書が届かない、または紛失した → 寄付先の自治体に再発行を頼む。並行して、楽天経由なら翌年1月に年間証明書の取得を試す
- 自治体に直接した寄付の証明書がない → 自治体の再発行を待つしかない
- 控除の上限を超えていないか心配 → 控除上限シミュレーターで年収と家族構成を入れ、寄付額が目安の中にあるかを確かめる
まとめ
証明書が届かなくても、楽天経由なら翌年1月の年間証明書で申告できることが多く、慌てて終わりにする必要はありません。いまのうちに寄付履歴を開き、寄付先ごとの決済状況と寄附番号を控えておいてください。
2026年10月19日時点で、楽天ふるさと納税・国税庁・各自治体の公開ページから確認した内容です。制度や運用は変わることがあるので、手続きの前に最新の案内を見てください。